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2018.10.02

パリ指圧紀行【前編】


朝のホットショコラ


ホテル前モンジュ通り

2018年8月20~23日、フランスの首都、パリにて指圧講習会を行う機会に恵まれました。浪越指圧を知らない皆さんへの指圧講習は緊張しましたが、多くの方に助けられ、無事4日間の講習を終えました。毎朝、でっかいホットショコラで始まる日々でした。以下、報告です!

Institut Français de Shiatsu !

パリ中心部、ノートルダム寺院から南へ、モンジュ通りに沿って25分、美しい曲線の建物の中を歩み、彩豊かなブラッセリ―(カフェフェレストラン)をいくつも通り過ぎると、三角の建物が現れます。もう少し進むとムフタール通りで、地元の人がブラッセリ―の店先でワインを楽しんでいるのが見えます。この三角の建物の螺旋階段を3階まで上るとフランス指圧インスティテュートがあります。サン・メダール教会を窓から臨み、澄んだ鐘の音がよく響きます。白を基調とした壁にはミシェル校長の奥様直筆の墨書が掛けてあり、実技室には襖が飾られている、和欧折衷の整理された内装です。

フランス指圧インスティテュートは2004年にミシェル・オドウル先生が開校しました。現在、毎年100人以上の学生が入学し、4~5年かけて技術・知識を修得しています。授業は年間200日。 1~3日の講座を受け、その内容について5日の自習が必要です。実技室には浪越指圧圧点図と増永静人先生(本校第1期生です!)の経絡図を飾ってありますが、浪越でもZENでもなく、中園指圧を教えています。指圧歴40年のミシェル先生が中園先生に教わってきた指圧です。増永先生のZEN指圧とも違うそうです。この圧点図はフランス指圧学校の開校時に、理事長に挨拶に来た方が持ち帰ったものです。

ミシェル先生の熱意!

ミシェル先生は浪越指圧を習いたい、そして、生徒さんにも学ばせたいとずっと考えていました。時間が経つのは早く、気づけば開校から12年。ようやく講習を依頼する環境が整いました。2016年、日本指圧専門学校に来校し、治療センターで治療を受け、浪越事務長と会いました。この時は、言葉の壁があり、気持ちを伝えきれなかったようです。2017年、メールにて面会を依頼。その英文が偶然に私の元に送られ、やり取りを担当することになります。通訳も連れてくるので、話をする時間を頂きたいという内容でした。

2018年4月、ミシェル先生夫妻、指圧の先生3名(ダビド先生、ジャキ先生、クレール先生)、通訳の松田さんの計6名で来校し、理事長と面会しました。指圧の先生を全員連れてきたのです。その誠実な態度と熱意に感じ入り、理事長は講習依頼を快諾しました。細かい調整は私が行うことになります。


  • 学校の建物

  • 実習室からサンメダール教会

  • 実技室

  • 浪越指圧圧点図

先輩からのアドバイス!

フランス在住の先輩で、毎年、理事長にクリスマスカードを送ってくれる方がいます。その方に手紙を出させて頂きました。パリで浪越指圧の講習をすることになったが、フランスでの指圧事情も解らず、進め方を思慮していますという内容です。

不躾な手紙にもかかわらず、丁寧なお返事を頂きました。少しだけ紹介します。「フランスでは有名人も指圧を受けているという記事が雑誌で紹介されるほど、多くの指圧愛好家がいます。しかし、正統な浪越指圧を受けられる機会が少ないのが現状です。ほとんどの施術者は虚実を正すという理論に基づいた増永先生の指圧の影響をうけています。フランス人は理論が好きです。先生は増永指圧を信じてきた人に浪越指圧の指導にあたる大役を引き受けられました。どうぞ自信を持って進めて下さい。圧の三原則、指の使い方、圧の方向、リズム感を守って施術した全身指圧で得た快感が治療の道であると思います。」

いざフランスへ!

かくして、シャルルドゴール空港へ向けて飛び立ちます。12時間のフライトで夕方5時に到着。出口で私の名前が書いてあるボードを持っている男性がいます。「ボンジュ~ル!」と初めてのフランス語を。彼は日本語で「こんにちは」。お互い唯一知っている言葉を出し切ります。彼のタクシーでホテルへ向かう車中、基本的な挨拶と数字の1から20までを教わりました。腹部指圧の際に20まで数えるつもりだったのです。

この時期のパリはバカンスに出ている人も多く、交通量が少ないそうです。いつもは渋滞している高速道路をすいすいと通過し40分ほどでホテルに着きました。ホテルはノートルダム寺院と指圧学校の真ん中あたりにありました。そこでミシェル先生ご夫妻と6か月ぶりの再会です。モンジュ通りをサン・メダール教会目指して歩き、学校の見学をした後、ムフタール通りのブラッセリ―で教会を見ながら夕食を楽しみました。メールで何度もやり取りをしていて、親しい友人のように感じていたのですが、ゆっくりミシェルご夫妻とお話したのはこれが初めてだったのでした。それまでの緊張が緩んで、リラックスした時間をプレゼントして頂きました。


  • 先輩からの手紙

  • ノートルダム寺院

  • ルーブル美術館にて

  • ルーブル美術館

後編はこちら

(教務:渡辺和雄)